事業報告

2018ビーチフェスタ in 相馬

プロジェクト
パワーアップ・ジャパンfrom Tokyo
イベント名称
2018ビーチフェスタ in 相馬
開催日
2018年7月29日(日)

2018年度パワーアップジャパン from Tokyo 被災地復興支援の第1弾として、福島県相馬市原釜尾浜海岸にて「2018ビーチフェスタ in 相馬」を開催しました。本イベントには鳥居千穂氏(ビーチバレーボール)、猪狩渉氏(3×3バスケットボール)、安慶大樹氏(3×3バスケットボール)、芝卓史氏 (フレスコボール)、松浦孝宣氏 (フレスコボール)、加藤英樹氏 (SUP)を講師に迎え、中学生・高校生を対象にビーチフェスタを実施しました。開会式では、相馬市長の「今後とも海岸の安全性を保持するとともに相馬市を楽しんでください」という激励の挨拶から始まりました。その後、ビーチクリーンを実施し、競技ごとの講習会が行われました。当日の朝は台風の影響もあり、コート設営が困難であったため、3×3バスケットボールは急遽、尚英中学校の体育館を借りて屋内での講習会・試合になりました。正午頃から天候に恵まれ、海岸は賑わいをみせていました。

○ビーチバレーボール

初めに準備体操を行い、各コートに分かれ怪我防止のためにビーチクリーンを実施しました。その後、鳥居氏からビーチバレーの競技特性として、屋内競技とは全く異なる足場が悪い砂の上で行う競技であることや、風によるボールの軌道の変化などの説明がありました。特に重要な点として、ビーチクリーンによる安全管理といつも以上に足を動かさなければならないことなどを挙げていました。その後、実際にアンダーハンドパスやオーバーハンドパス、サーブなどボールを使った練習が行われました。それぞれの練習について屋内でのバレーボールとの違いを踏まえて丁寧にアドバイスを行い、子供たちは悪戦苦闘しながらも一生懸命練習に励んでいました。

○3×3バスケットボール

当日の天候の都合により、3×3は急遽会場を尚英中学校体育館に変更してクリニックと試合を行いました。クリニックでは、猪狩氏からドリブル、ステップ、フェイントについて、「足を止めないこと」、「体を低くし、腕を広く使うこと」、「股関節を意識して重心移動を行うこと」などの大切さを丁寧に教えていました。子どもたちは少し難しそうにしながらも熱心に話を聞き、猪狩氏と安慶氏から直接アドバイスを受ける場面もありました。目を見張るトリックプレイを目のあたりにして、子どもたちからは充実した表情が見受けられ、有意義なクリニックとなりました。

○フレスコボール

はじめに受付でフレスコボールの概要やルールが記載されたチラシを参加者に配布し、テニスやバドミントンといった対人で競う種目ではなくチームで協力してラリーの回数や速さを競う競技であることを説明しながら、芝氏や松浦氏の指導のもと、体験会は行われました。参加者は思ったよりも飛ぶボールに苦戦しながらも、相手と協力して回数を数えながらフレスコボールを楽しむ様子が見受けられました。中学生のほか、会場からも多くの方々に体験していただき、気軽に楽しめる競技として認知していただき、競技の普及も効果的に行うことができました。

○SUP

SUPの魅力、楽しさを東北中に広めているNorth Shore SUP CLUB(通称NSSC)の皆様によるSUPの体験会が実施されました。当日は台風の影響で雨・風ともに心配されましたが、何とか天気も持ち直しSUP日和となりました。まずはパドルを持って講師の方との記念撮影。撮影後、海に入る前にビーチで基本のパドル操作を中心に練習を行いました。その後、海へ入り「ボードの上に立つこと」を目標に参加した子どもたちは苦戦しつつも、アドバイスに耳を傾け成功する参加者も見受けられました。「ナイスファイト!」「上手上手!」などの歓声があがり、良い雰囲気の中体験会が行われました。


アスリートコメント

鳥居千穂(ビーチバレーボール)

Q本日の感想を教えてください。
A朝から選手たちを教えるということで、風があったり雨も降ったりですごく不安なところもあったけど、練習や試合をするってなった時には晴れて、何か子どもたちがこれまでやってきたことが正しかったのかなって、本当に天候で表されていました。今回参加してくれた子どもたちは朝一のボールコントロールから終わりの決勝戦まで本当に必死になってボールを追ったりトスを上げたりしていて、そういった姿にとても感動しました。
Q今後の被災地に対する活動のお考えをお聞かせください。
A 実は震災前に福島の学校でバレーを教えていました。震災後も、福島に訪れたかったのですが放射線の影響などもあってなかなか来ることができていなかったので今回こうして来る機会をいただけたことに感謝しています。震災後初めて原釜尾浜海水浴場が開かれて福島大学の学生をはじめ、若いパワーが集まってこのようなイベントを開催できていることに感動しましたし、私自身も子どもたちにビーチバレーボールを教えるという立場で参加できたことはいい経験でもあったし少し恩返しもできたのかなと思っています。
Q参加者の皆さんならびに被災地の方々へのメッセージをお願いします。
A是非、常設コートを作っていただいて少しでも多くの人にビーチバレーを体験してもらいたいですね。参加してくれた子どもたちも今回は4人制のビーチバレーだったけどカテゴリーが上がると2人制になるので、また違った難しさであったり楽しさっていうのを体験してほしいなと思います。今回の経験を生かしてまた新たなステージで飛躍してほしいです。

猪狩渉(3×3バスケットボール)

Q本日の感想を教えてください。
A私も地元、福島県出身選手として元々津波の被害が大きかった相馬地区、相双地区での海開きということで、子どもたちが外で遊べる環境が震災以降少なくなってしまったと感じているので、そういった意味ではこういった3×3やビーチバレーであったり、いろんなスポーツを通して、子どもたちが外で遊んでくれるいい機会だなって思うので、そのイベントに携われたことを嬉しく思います。
Q今後の被災地に対する活動のお考えをお聞かせください。
A福島ファイヤーボンズ自体が震災後に発足したチームで、その活動理念というか、発足した理由が、震災後、福島県の児童の肥満率が全国1位になったと、それは放射能であったりだとか、いろんなことがあって、外で子供たちが遊べなくなったからだと、だったら室内でできるようなバスケットボールを普及させていこうという背景でファイヤーボンズは発足しました。自分も地元出身選手で中学校2年生に被災したので、よりその人たちの気持ちが分かるというか、そういった意味では、次の世代を担う子供たちに対して、僕はバスケットボールという競技をとおして、子どもたちが福島からでも夢を見れるような、こう何か1つに向かって頑張れるような手助けを出来たらいいなと、そういった活動を続けたいなと思います。
Q参加者の皆さんならびに被災地の方々へのメッセージをお願いします。
Aある程度、復興という形は進んできているのですが、まだ自宅に帰れない方や仮設に住んでいる方だったりとか、たくさんいると思うので、そういった方々や福島の方々にエンターテインメントという形でしか、貢献出来ないので、バスケットボールを通してみんなが笑顔になってくれるようなそんな活動をしていきたいなと思いますので、ぜひ、会場に足を運んでいただいて、バスケットボール面白いなと、明日からも頑張ろうと思ってもらえるように僕たちも頑張りますので一緒に頑張りましょう。

安慶大樹(3×3バスケットボール)

Q本日の感想を教えてください。
A今回8年ぶりの海開きということで子供たちも楽しみにしている姿を開会式で見て、選手側としても楽しみなイベントになりました。イベント自体はバスケットボールが屋外から屋内の体育館になってしまったのですが、子どもたちはそれでも積極的に参加してくれましたし、バスケットボールに対して、すごく楽しいという気持ちがありましたので、僕たちもそれに応えてバスケットを楽しくすることができましたので、このイベントに参加できて良かったなと思いますし良いイベントになったなと思います。
Q今後の被災地に対する活動のお考えをお聞かせください。
Aこれまでは鹿児島出身だったのでこちらの被災地に直接的にかかわることはなかったんですけど、募金であったり、バスケットボールを通じて全国のみんなが元気になれるように鹿児島から募金をして義援金として送らせていただいたりとか、そういった活動をしていました。これからは初めて福島にきてバスケットボールをしていくんですけど、何か福島という土地でできることが何かないかなと考えているので、言葉だけにならないように形として何かできればなと考えています。1年なのか何年間なのか分からないですけど、やっていきたいと思います。
Q参加者の皆さんならびに被災地の方々へのメッセージをお願いします。
Aまだまだ復興するには足りていないところがあると思うんですけど、こちらに来て感じたことは、みんな明るくて、元気があって、すごく活気のある町だなと感じました。それにプラスして僕たちのバスケットボールの力、スポーツの力で、皆さんがより一層、この町が力強く元気になるように、僕たちもバスケットボールを通じて皆さんに何か伝えられるものがあるかと思いますので是非郡山まで足を運んでいただきスタンドで応援してくれたらなと思います。

芝卓史(フレスコボール)

Q本日の感想を教えてください。
Aメインで運営されていた福島大学の学生たちのすごい熱い想いがひしひしと伝わってきたなということと、参加者の方も、最初の方は天候も悪かったんですけど、最後の方は皆さんの笑顔も溢れていて、その参加者の笑顔の一端になれたのであれば、個人的に嬉しいなと感じています。
Q今後の被災地に対する活動のお考えをお聞かせください。
A私個人というよりフレスコボールとしてになってしまうかもしれませんが、フレスコボールはほとんど道具が必要ないので、被災地の方々にとっては物資の面であったり、環境の面であったりと整っていなくても少ない道具でどこでもできるスポーツなので、これからも継続して関わって復興に生かしていきたいな感じています。私たちも頑張っていきますので、フレスコボールを用いて皆さんが笑顔になれるように活動していけたらなと思います。
Q参加者の皆さんならびに被災地の方々へのメッセージをお願いします。
A我々ができることは少ないと思いますが、やれる限りのことはやっていこうと考えていますので、今後フレスコボールで出来ることがあれば積極的に関わっていきたいと思いますので、これからも負けずに頑張ってください。また相馬に来ます。

松浦孝宣(フレスコボール)

Q本日の感想を教えてください。
A最初に今回のイベントに呼んでくださったみなさんや運営に関わってくださった皆さんに本当にありがとうございますという気持ちです。フレスコボールは、当日参加されたほとんどの人が知らなかったのですが、ルールであったり最初の段階のところから教えることができて皆様に知っていただくことができて良かったなと感じています。今回をきっかけに今後も継続していきたいなと感じましたし、東北からフレスコボールが広がっていけばいいなと感じています。
Q今後の被災地に対する活動のお考えをお聞かせください。
A参加の感想と被ってしまいますが、これまでは関東を中心に活動していて、イベント等があればそこに講師として参加してたという感じですが、今回をきっかけに福島大学さんともいろいろとお話をさせていただいて授業で取り入れていただけるようなので、そういったところで協力していきたいなと思っています。また大学以外でも呼ばれることがあれば勿論協力させていただきますし、自発的にもやっていきたいなと感じています。
Q参加者の皆さんならびに被災地の方々へのメッセージをお願いします。
A参加された皆さんはフレスコボールをやっていてすごい笑顔が溢れていて、私たちは震災後に足を運ぶことはなかったのですが、このように元気に動されている部分が見れたので安心したというか、自分の中でも発見がありました。私たちができることは本当に少ないのですが、できる限り頑張っていきますので共に頑張っていきましょう。

加藤英樹(SUP)

Q本日の感想を教えてください。
A海辺に人がいるのは良いです。楽しいです。なかなか寂しい期間が長かったからこれくらい海辺に人が来て楽しそうな笑顔を見ると元気が出ますね。毎年毎年続けていくことが重要だと思うので今後も続けていってもらいたいですね。
Q今後の被災地に対する活動のお考えをお聞かせください。
A自分は宮城県出身ですが、被災地で今自分ができることをしていきたいのでSUPを通じて一人でも多くの人を海に連れてきて海で遊んでもらって元気になってもらいたいですね。SUPは一年中できるのとサーフィンと違って波が無くてもできるのでいろいろな楽しみ方があります。例えばボードの上で釣りをしたり、ヨガをしたりなど幅広い年代の方に楽しんでいただけると思うのでこれからもSUPの魅力を伝えていきたいです。
Q参加者の皆さんならびに被災地の方々へのメッセージをお願いします。
A日本はやはり島国なので海と上手に付き合って、海からたくさんのことを学んで、楽しい人生を過ごしていきましょう。

参加者コメント

中学2年 男子 ビーチバレーボール参加
試合で負けてしまったのが悔しかったです。普通のバレーボールよりも風とか足場の不安定さとかが違って思っていたよりも難しかったです。この夏休み期間中にまたビーチで練習してこのようなイベントがあればまた参加してリベンジしたいです。

中学2年 女子 ビーチバレーボール参加
すごく楽しかった。福島市からわざわざ来た甲斐がありました。普段は普通のバレーボールをやっているけどビーチバレーボールにはまた違った楽しさがあった。

中学3年 女子 ビーチバレーボール参加
今日は平成最後の夏の思い出を作りに来ました。体育館と違って解放感もあって、暑かったけどとても気持ち良かった。ジャンプする時に砂に足がとられてなかなか跳ぶことができなかった。高校でもバレーを続けようと思っているのでまた新しい仲間ともビーチバレーボールをしたいですね。とりあえず受験勉強頑張ります。

中学1年 男子 3×3バスケットボール参加
チラシを見つけてクリニックがあると知ったので参加してみようと思い、友達を誘って参加しました。イベントでは試合に使えそうなドリブルなどを教えてもえて良かったです。今後はチームで中心の選手として活躍していきたいと思っているので、今日教わったことを活用してもっと試合で活躍できるようにしたいです。

中学2年 女子 3×3バスケットボール参加
先生に誘われて参加しました。選手のドリブルとかが速くて私も選手みたいにやろうと思ったのですが難しくてできないことがたくさんありました。だけど楽しかったので練習して上手くなろうと思いました。今回出来なかったことを練習して出来るようにして試合でも使えるようにしたいです。

中学3年 女子 3×3バスケットボール参加
バスケ部の顧問の先生に誘われて参加しました。楽しかったです。アスリートの選手に試合でも使えるドリブルなどを教えてもらえて参考になりました。中学ではバスケ部を引退してしまって久々のバスケだったので良い機会になりました。高校でもバスケ部に入部する予定なので高校でも生かしていきたいです。

中学1年 女子 フレスコボール参加
友達がバレーのゲームに参加していて時間があったから来ました。見ていて楽しそうだったからやりたくなって参加した。コツをつかむまでは大変だったけど、コツをつかめたら簡単でラリーが続くようになって楽しかった。砂浜だから下半身も鍛えられるし、どこでもやれるのがいいと思った。来年もこのイベントがある時にはフレスコやりたいです。他の競技、テニスやバドミントンと似ているところがあるからフレスコで練習したことをそういった競技で生かしていきたいと思います。フレスコは簡単に用具があればできるから、砂浜でやればバレーやバスケの練習になると思う。

中学2年 女子 フレスコボール参加
バレーボールのクラブチームに所属しており、そのクラブがビーチバレーに参加していて、その合間に参加しました。難しいと思いました。フレスコは相手とつなぐことが大切なんですが、友達と上手くつなぐことができなくて、友達を走らせてしまったり、いろいろと迷惑をかけてしまいました。フレスコボールは反射神経が鍛えられると思うのでバレーボールでもボールを落とさず拾えるように生かしていきたいと思いました。

中学1年 女子 SUP参加
今日はビーチバレーボールに参加していて空き時間に参加しました。地元の海水浴場がこんなに賑わっているのにびっくりした。これからももっとたくさんの人に来てほしい。SUPも風が強くてバランスをキープするのが難しくて立てなかったのが悔しい。またリベンジしたいです。

中学2年 女子 SUP参加
友達に誘われて参加しました。初めてだったので最初は難しかったけど、ボードの上で立てた時がとても嬉しかったし最高に気持ち良かった。ここの海水浴場ではずっと遊べなかったから今回再開してとても嬉しいし、いろんなイベントを開催してほしい。また機会があれば参加したいです。

中学2年 女子 SUP参加
今日は海に遊びに来ていて面白そうなイベントをしているなと思って覗きに行ったら、スタッフの方に声をかけてもらってSUPを初めて体験することができました。とても楽しかったです。風が強くて吹き飛ばされそうになったけどそれも含めて面白かった。