ウォームアップ・ジャパン from Tokyo 「2011青春スポフェス! サテライト高校生スポーツフェスティバル」
- プロジェクト
- ウォームアップ・ジャパン from Tokyo
- イベント名称
- 「2011青春スポフェス! サテライト高校生スポーツフェスティバル」
- 開催日
- 福島大学 2011年8月17日(水)開催
ウォームアップ・ジャパン from Tokyo 「2011青春スポフェス! サテライト高校生スポーツフェスティバル」が2011年8月17日(水)に福島大学にて開催されました。
真夏の日差しが照りつける中、福島大学の体育館とグラウンドで、福島県のサテライト校の高校生約200名が参加し、バスケットボール、バレーボール、サッカー、ソフトボールの4種目の競技が行われました。
震災の影響で屋外での活動が制限されているためか、この日は日頃の不安を忘れてスポーツに熱中しているようでした。また、競技ごとにトップアスリートの指導者が参加し、スポーツを通じて前を向いて生きていく力を高校生たちに教えてくれました。
競技と並行して開催された川上直子さん(元サッカー女子日本代表)の講演会「なでしこジャパン!不屈の精神に学ぶ」では、「小柄な日本チームは「技術」で勝負でした。そのためには、基本技術練習を積み重ねていくことが最も大事です。努力は裏切らない、自分の力を信じて進むことが何よりも大事です。何かを成し遂げるためには、わからないからこそチャレンジするという精神が必要だと思います。」と話していました。
参加したアスリートは、
野田朱美さん(元サッカー女子日本代表) ):「今回のイベントを通じて高校生には元気をもってもらいたい。震災の影響で多くの困難があると思いますが、困難こそがスタートであること、そして困難にあった時こそ、いろいろなことにチャレンジしてもらいたいと思います。」
宇津木妙子さん(元ソフトボール日本代表監督):「ソフトボールを通じて高校生たちに元気を与えたい。声を出して気持ちを楽にして、一時的でもいいから原発のことを忘れて、スポーツに熱中してもらいたいと思います。参加する前の高校生たちは時折目から暗い気持ちを察する時がありましたが、ソフトボールをしているときはみんな目が輝いていたと思います。私が今回教えたかったことがどれくらい伝わったかわかりませんが、今回の経験を人生の糧として前を向いて生きていってほしい。」
ヨーコ・ゼッターランドさん(元バレーボール選手):「震災の影響で子供たちが体を動かすことができないでいるのではないか、とても心配だった。今日はバレーボールを楽しんで充実した時間を過ごしてもらいたいと思って来ました。みんな最初は緊張していたけれど、時間がたつにつれて笑顔が増えていき、楽しんでいる様子でした。夢中で体を動かすことはよいことなので、役に立てたのなら、とても嬉しく思います。」
萩原美樹子さん(元バスケットボール日本代表):「私は福島市蓬莱町出身で、(震災以来)こういった機会があれば参加したいと考えていました。今は大変な思いをしている子も多いと思いますが、バスケットを通して元気を出してくれればいいな、と考えています。今日は、暑くてたいへんだったけど、とても元気に動いて楽しんでくれたようで、こちらも元気を貰いました。
今後も、機会があれば故郷のためにバスケットを教えたいと思います。」
と話していました。
参加した高校生は、「学校では原発の影響もあり、外での練習が禁止されていますが、今回のイベントで日光の下で、思いっきりスポーツができることがうれしい。部活ではバレーボールをやっていますが、今回はサッカーに参加しました。普段と違うスポーツをやることは、とても新鮮で、爽快感がありました。また、トップアスリートの方が教えてくださったので、すごくためになったし、サッカーを通じて勇気をもらうことができました。」 (高2・女子)、「ヨーコ・ゼッターランドさんに教えてもらえてすごく楽しかった。特にウォーミングアップなど、学校ではやらない基本をしっかり教えてくれて、初心者でもとってもわかりやすかった。地震で学校行事が全部だめになってしまったので、久しぶりに騒いで、いっぱい体を動かすことができて、気持ちいい。またこういう機会があったらぜひ参加したい。」(高3・女子)と充実した様子で話していました。
閉会式では、各競技の順位の発表と、上位チームへの表彰が行われ、川上直子さんがプレゼンターとして、各チームの代表に表彰状等を渡しました。遠藤実行委員長は、「とても充実したよい企画だった。協力していただいたアスリートの方々に感謝いたしたい」と挨拶がありました。30℃を超える猛暑の中、けが人や体調不良もなく、無事に終了しました。