事業報告

いわて大運動会 in 鵜住居・釜石 Part1 トップアスリートによる高校生ラグビークリニック

プロジェクト
令和2年度 パワーアップ・ジャパン from Tokyo
イベント名称
いわて大運動会 in 鵜住居・釜石 Part1 ~トップアスリートによる高校生ラグビークリニック~
開催日
2020年10月10日(土)

本事業は、東日本大震災からの復興を目指して整備され、昨年度ラグビーワールドカップが開催された釜石鵜住居復興スタジアムにおいて開催されました。当日は、釜石シーウェイブスRFCの選手・スタッフの皆様を講師に迎え、岩手県内の高校生を対象に同会場にてラグビークリニック及び同日に行われた「いわて・かまいしメモリアルマッチ」(主催:いわて・かまいしラグビーメモリアルイベント実行委員会)を観戦する予定でした。しかしながら、あいにくの悪天候により、ラグビークリニックは会場をスタジアム横の釜石市民体育館に移し、トークセッションや学校同士の合同練習等の内容で実施しました。

例年は主催者である東京都及び一般社団法人アスリート会議も会場に出向き、開会式での挨拶・現地の視察などを行っておりましたが、今年度はコロナ禍での実施であったことから、県外からの移動を自粛したため、会場と都庁をオンラインで繋ぎ、スクリーンを通しての主催者挨拶及び参加者との交流を行いました。 また、復興五輪を掲げている本事業においては、会場にオリ・パラののぼりを設置するなど、東京2020大会の気運醸成を図りました。

○ラグビークリニック

当初、釜石鵜住居復興スタジアムでのアスリートによる技術指導を予定していましたが、悪天候により会場を釜石市民体育館に変更し、参加者からの質問に対してアスリートが順次アドバイスをしていくトークセッションというかたちでのクリニックとなりました。参加者からは、「練習で意識していることは」といった技術向上につながる内面的な質問から「一日の食事量は」といった体づくりを意識した生活面に関する質問まで幅広い質問が飛び交い、質問に対するアスリートの適確なアドバイスを吸収しようと参加者は真剣に傾聴していました。
クリニックの後半には、「パンチパスのコツを知りたい」という参加者からの具体的な技術面に関する要望に、釜石シーウェイブスの選手・スタッフが「投げたい方向にまっすぐに、ボールを押すように手を振る」という具体的なアドバイスを送り、実演を交えながらの丁寧な指導が行われるシーンもありました。 最後の講評では、「考えて行動することで1日1日上手くなっていきます。そしてラグビーを好きになってずっと続けてほしいです」といったアスリートからの激励の言葉が送られ、クリニックを締めくくりました。

〈参考〉
新型コロナウイルス感染症対策等で工夫した点
 ●バス移動において、定員の半数の乗車制限
 ●プレー時以外はマスクの着用
 ●受付時の検温及び参加確認シートの記入
 ●1階フロアが飲食禁止のため、2階観客席の利用許可をいただき、各自座席間隔を開けながら密を回避
 ●消毒液等の設置
 ●待機中の三密回避のアナウンス
 ●スタジアムでは、PUJ専用エリアにて観戦。密を避けた椅子の配置
 ●ロッカーやシャワー室の使用はしない
 ●当日試合に出場しなかった選手・スタッフに指導を依頼
 ●当日のオンラインによる主催者挨拶


アスリートコメント

星野将利(釜石シーウェイブスRFCスキルコーチ)

Q本日の感想を教えてください
A天候に恵まれなくて質疑応答みたいになってしまったのですが、選手側もたくさん参加することが可能だったので、できたら実践的なものを見せて、選手たちとラグビーを伝えられたら良かったなと少し残念な気持ちもあります。
Q今後の被災地に対する活動のお考えをお聞かせください
A自分は3年前に東京から移籍してきたのですが、この地にきてラグビーをやらせてもらって、この環境でラグビーをやれることの有難さや地域の方々のラグビーに対する思いを強く感じています。東京のチームに比べたらラグビーをする環境は恵まれてないかもしれませんが、人にはすごく恵まれているなと思っています。応援していただけるし、親しみやすいチームとしても思っていただけているのかなと思うので、この地域のラグビーを大切にしていきたいと思っています。小学生にも教えているので、その子たちがどんどん上手くなってどんどん県外に出て、日本や世界で活躍するプレーヤーが出たらすごく嬉しいなと思います。
Q参加者の皆さんならびに被災地の方々へのメッセージをお願いします
Aラグビーを楽しく続けてほしいなという強い思いがあるので、ボランティアで教えに行く際には、楽しんでもらえるようにかつ上手くなってもらえるように、心掛けて教えていこうと思っています。ラグビーを大切に、そして楽しんで、皆の宝物にしていけたらと思います。

佐々木絃(釜石シーウェイブスRFC:WTB(ウィング))

Q本日の感想を教えてください
Aこういったイベント自体参加することが初めてだったので、いろいろ考えることはありましたが、少しでも高校生のための力になれるならば、これからも積極的に参加していきたいなという気持ちになりました。
Q今後の被災地に対する活動のお考えをお聞かせください
A自分の出身地だから何かをしてあげたいという気持ちはありますが、今の小中高生を見ていると、ここが被災地だなあといった感じがあまりないので、被災したから何かしてあげたいという気持ちではなく、小学生や中学生が将来的にこの町を好きになれるような活動があってもいいのかなと考えています。
Q参加者の皆さんならびに被災地の方々へのメッセージをお願いします
A今日は結果としては不甲斐ない感じになってしまったのですが、これからも頑張っていきますので、ぜひ変わらぬご愛顧とご声援の方をよろしくお願いします。

参加者コメント

高校2年 男子
楽しかったし、とてもためになるお話をたくさん聞くことができました。自分たちのチームでも使えるようなことがたくさんあったので、これからの練習に生かしていきたいと思いました。

高校1年 男子
プロたちの試合を見られて、目指すべき技術がわかったけれど、そこまでたどり着けるかが不安になりました。

高校1年 男子
普段テレビでは見られない、プロの人たちの試合前のアップなどを見ることができました。プロの人たちは普段こういうことをしているんだなというのが分ってよかったです。

高校1年 男子
パスとかキャッチのハンドリングという技術がとても苦手なのですが、今回プロの方から間近で教えていただくことができました。今回のことをこれからに生かして、頑張っていきたいです。

高校1年 男子
他の高校の人がラインアウトについての質問をしていたんですけど、自分もラインアウトをやっているので、ラインアウトのポイントとかを聞くことができ、良い経験になったなと思います。

高校1年 男子
自分は体が細いので、プロの人たちの練習の仕方や食べているものなどを参考にしてこれから生活していきたいと思いました。

高校2年 男子
こういう機会が今までに無くて、初めての機会だったんですけど、生でシーウェイブスの人たちの試合とかも見れて、技術的なことや、人たちとのつながりというのも学べたので良かったなと思います。今自分たちのチームは人数がすごく少ないんですけど、個人個人のスキルも今日見たことを生かして、練習でがんばっていきたいので、ぜひ応援よろしくお願いします。

高校2年 男子
普段あんまりこういった機会も無いので、教わることによって、実技指導でのラインアウト等をプロの選手に教えてもらう機会はないので、教えてもらえて貴重な機会になりました。